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WEB開発デザイン 2017/10/18

「目的と手段」ディレクションをするうえで大事なこと。Vol.3

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目的と手段のイメージ写真

こんにちわ。デザイン研究課、クリエイティブ・ディレクターの藤本です。

僕は秋が好きです。いつの間にか始まり、あっという間に冬になるけど、熱くもなく寒くもない、旬の食べ物も多く、サイクリングにもキャンプにも釣りにも読書にも最適な秋がこよなく好きです。なのに雨ばかり...。
さて、今回は僕がディレクションをするうえでとくに気をつけている3つのことの3つ目「目的と手段を共有する」を紹介しようと思います。
その1「事実で語る」ディレクションをするうえで大事なこと。Vol.1、その2「課題発見力」ディレクションをするうえで大事なこと。Vol.2になりますので、あわせてご覧ください。

目的と手段を明確にし共有すること。

プロジェクトには必ず目的があり、それを実現するための手段があります。

よく目的と手段が明確になっていなかったり、手段が目的になってしまったりといったこともあり、そういった場合、軌道修正やメンバーのベクトルを再度あわせることが非常に困難になります。

だから必ず「目的」と「手段」をわかりやすく明確にして共有することを大事にしています。

僕たちの仕事は「課題解決」です。前回の記事にもありますが、本質的な課題を発見し、それを解決するという「目的」があり、それを達成するための「手段」があります。

例えば、「集客に困っている」という企業の課題に対して、Webサイトを作る、またはリニューアルすることは目的ではなく、「商品のブランディングを強化し認知度を上げる」という目的があり、そのための手段のひとつが「Webサイト(ブランドサイト)を作る」となります。

この他にもテレビCMを打つ、ゆるキャラをつくる、リアルイベントを開催するなども手段となり、目的に対して手段は1つではないことがほとんどです。

目的と手段、図1

この目的をチームメンバー全員に一致させることが実はとっても需要です。

目的が共有されていると、メンバーから追加のアイデアや提案をいただけることも多々あり、よりよい成果物に仕上がることもあります。目的が共有されていない場合、提案のしようがないし、仮に提案されたとしても的外れな提案です。

目的と手段の関係性。

ここまで読むと、そんなに難しいことではないことがわかると思います。

なのに、なぜ目的と手段が混在したり、いつのまにか目的が手段になったりしてしまうのか。

じつは目的と手段は人によって、立場によって、ステータスやレベルによって変化するからです。

目的と手段、図2

図に表すとこういった具合です。

仮に「法人税を多く納めることで社会貢献をする」という目的に対して、手段がウェブサイトの制作チーム結成では、かけ離れすぎていますよね。

社会貢献を目的にしているステータス、人の場合、手段は「売上向上」になり、その下のステータスでは、「売上向上」が目的で手段が「商品認知度向上」です。

このように、目的と手段がよく混在してしまう理由のひとつは、ステータスや人によっては、目的と手段が同じことがあるからです。

目的は意欲的な場合、限りなく大きくなり、それは無限に続くのです。

まずは、自分ないし自分のチームがどのステータスにいるかを明確にすることで、目的と手段がはっきりします。

そして、しっかりと伝えること、共有することです。

  • A. 「今回のプロジェクトの目的は、良質なウェブサイトを作ることです。」
  • B. 「今回のプロジェクトの目的は、この商品の認知度向上のため、インパクトのあるデザインでウェブサイトを作ります」
  • C. 「今回のプロジェクトの目的は、会社の売上を150%向上させるため、この商品で勝負します。そのためまずは、商品の認知度向上のため、インパクトのあるデザインでウェブサイトを作ります」
  • D. 「今回のプロジェクトの目的は、社会貢献です。そのために法人税をより多く治めたい。まずは会社の売上を150%向上させます。そのために、この商品で勝負します。そのためまずは、商品の認知度向上のため、インパクトのあるデザインでウェブサイトを作ります」

言葉で説明するとこんな具合です。

ディレクターとして、チームメンバーを奮起させモチベーションをあげる言葉はどれか?

おそらくC ≒ B > A > Dではないでしょうか。

Dでは正直遠すぎます。自分たちの仕事と「法人税で社会貢献」はひも付きが弱い。メンバーにとっては綺麗事にしか聞こえないかもしれません。

Aでもただ作ればいい。という感じがしてモチベーションにはつながらないと思います。苦しい時にふんばれないでしょう。

なんのためにつくるのか? つくることによってどうなるのか? そこまでをメンバーと共有することがディレクターにとって、プロジェクトを成功させるためには大切になります。


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