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デザイン出版・SP 2020/07/10

あの時、こう撮った(9) 肩の力を抜いて撮ろう!

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こんにちは。カメラマンの森島です。
今日は春から進めている観光プロモーションサイト用の撮影について書いてみたいと思います。(と、言いつつ、うまく説明できるでしょうか)

さて、このような撮影でよく出てくる写真表現は、まず明るさ、鮮やかさ、そして、わかりやすさのあるものです。こうした印象はその場所で得られるモノを端的に説明する場合が多く、旅行のツアーパンフレットなどで見かけることが多いです。

そのような写真の制作と並行して試みているのが目に見えたものを材料に、あるテーマを伝えることができる写真群の制作です。
実際の制作現場ではテーマを設定し、どんな材料を用意すればいいかといった流れになります。

簡単な例を挙げると、そうですね。たとえば、

「ある土地の景色を材料として、その土地が持つ美しさを表現する。」

こんな感じになるでしょう。


ここではテーマを「美しさ」と設定してみましたが、制作した写真群を見る人は美しさだけではなく、その人自身の経験や感性から制作側が設定したテーマの他に、別の印象や感想を持ってくれるかもしれません。

もしも、別の印象を持ってもらえたなら、その写真群は写真を見る人にとって、懐の広い、想像を広げる写真となっているわけで、良い写真の集まりになっていると言えそうです。

また、その印象や感想が、その場所へいってみたい。いってみよう!と、動機付けになってくれるのなら、プロモーション向けの撮影としても成功したことになりましょう。


さて、こうした写真群を制作するにはどうしたらよいか。
それは、ちょっと乱暴なのですが、撮影者自身もその場所に入り込んで楽しむことだと思います。
もちろん、設定したテーマはその手から離さずに(笑)


実は、冒頭の光の写真、最初は滝を撮ろうと出かけていったんですね。
途中から道がなくなり、浅い川の中を少し歩かねば到達できなかった滝でした。

撮影を終え、来た道を戻っている途中、なんとなく背後が気になって振り返ったら、光が上に向かって射している!

レンズ交換すらもどかしい時間!自分に早くして!と言い聞かせる30秒。
数回シャッターボタンを押しただけで、あたりはすぐに静けさを取り戻していったのです。

幸運だったと思いますが、この日は晴れから雨、そして、雨が上がる不安定な天候。不安定な天候の時こそ、強い印象が生まれやすい。
これは自然を撮影する時の定番パターンです。

理論とパッション(笑)上手に両立させて撮影していきたいものですね。


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